CASE STUDY

「第2回アザスユーザー会」を開催しました!
2025.12.10
「第2回アザスユーザー会」を開催しました!
JGC Digitalは2025年10月22日、横浜・みなとみらいのワークサイト“chilink“内のイベントスペースにて第2回アザスユーザー会を開催し、アザスユーザー様や導入検討中のお客様を中心とした30名以上の皆様にご参加いただきました。当日は、アザス導入事例の紹介やグループワークといったプログラムを通して、アザス導入のヒントをお持ち帰りいただくとともに、アザスユーザー様同士の”横のつながり“を感じていただく場になりました。
プログラム終了後に開催した懇親会では、特注のアザスビールやお料理を片手にさらに話も弾み、会社の垣根を超えた温かい交流が生まれました。たくさんの笑顔とともに大盛況のうちに幕を閉じた、第2回アザスユーザー会の様子をレポート形式でお届けします。
目次
- 1.オープニング――JGC Digital 代表取締役による挨拶――
- 2. アイスブレイク
- 3. ゲスト講演:コミュニティファシリテーター 中村貴之氏
「コーチのコーチの経験をいかした現場で根付く文化作りとは?」 - 4.事例共有セッション
- 5.ライトニングトーク
- 6.グループディスカッション・ワークショップ
(モデレーター:JMJ Assosiates Japan 古川弘慈氏、ダイス山口氏) - 7.懇親会
- 8.おわりに
1.オープニング――JGC Digital 代表取締役による挨拶――
オープニングでは、弊社代表取締役の長谷川順一が挨拶に立ち、アザスの導入状況やお客様からの反響をシェアしました。そして「仲間と動き出す、アザスつながり元年」というスローガンを掲げ、さらにアザスの現場導入推進を加速していきたいと今後の抱負を語りました。

2.アイスブレイク――各テーブルで自己紹介――
続いて、同じテーブルの方々で自己紹介をおこないました。各テーブルには、アザスユーザー様、アザス導入をご検討中のお客様、アザス側のスタッフが配席されていましたが、「建設」や「アザス」といった共通項を持つこともあり、自己紹介の途中からすぐに打ち解けた雰囲気になりました。

3.ゲスト講演 コミュニティファシリテーター 中村貴之氏
「コーチのコーチの経験をいかした現場で根付く文化作りとは?」

場が温まり会場がリラックスした空気に包まれたところで、スペシャルコンテンツのゲスト講演です。講師は、日本体育大学のコーチング学助教授として教職員向けの1on1コーチングやチームビルディング支援の経験をいかし、ファシリテーションやワークショップをおこなっている中村貴之氏。
「“コーチのコーチ”の経験をいかした、現場で根付く文化作りとは?」と題して、「現場におけるチーム作りのポイント」を解説していただきました。
中村氏は「スポーツ現場と建設現場におけるチーム作りには類似点が多い」と指摘したうえで、安心と適度な緊張感のあるチーム運営に欠かせないのは、“理想のチーム文化の言語化”であると話しました。「現場のチーム作り」というアザスユーザー様にも身近な課題がテーマだったこともあり、多くの方が真剣に耳を傾けていらっしゃいました。
4.事例共有セッション――他社のアザス活用の工夫を知ろう!――
建設現場で実際にアザス導入を経験されたユーザーの方々に、プロジェクト内でのザスの活用方法や運用時の課題・対策などをシェアしていただきました。
4-1 日揮株式会社

日揮株式会社工務統括本部建設部の高橋康博氏は、14ヶ月間アザスのトライアルをおこなったある建設プロジェクトを例に、アザス導入時の現場の様子やアザスの活用方法などを紹介しました。
アザス導入時の現場の様子について高橋氏は「年配の監督者はスマホを使い慣れていないこともあり、当初はぎこちない様子も見られましたが、すぐに『アザス!』という言葉が使われ始め、現場全体が盛り上がっていくのを肌で感じました」。
また、アザス運用方法の代表例として以下を挙げました。
- – アザスのポスターやのぼりをつくり、各所に掲示。
- – 現場での積極的な挨拶や声掛け、整理整頓片付け、KY活動への参加などを評価し、作業員にアザスを付与。
- – 週3回、休憩時間に景品交換所を開設。監督者が作業員さんを出迎え、お菓子・ドリンク・カップ麺などの景品とアザスポイントを交換。(作業員さんの強い要望に応え、工具関係も景品として用意するようになった)
- – ポイント付与状況の分析や作業員・監督者へのアンケートを実施し、活動を改善。
- – 毎月の安全大会で、ポイント取得ナンバーワンの作業員さんをMVPとして表彰。(発注元である顧客からも表彰があった)
高橋氏はアザス導入の成果について、「所属会社が異なる作業員さん同士が譲り合って作業調整をおこなってくれるようになった」ことや「景品交換所で、監督者と作業員さんが仕事以外のコミュニケーションを取るようになった」ことを交えながら、「お互いの関係性が深まり、安全意識の高い状態でトラブルなく現場作業を進捗することが出来た」と話し、「停滞なくアザス活用を盛り上げる鍵は “皆でどれだけ真剣に取り組めるか”」だと総括しました。
4-2 三井住友建設株式会社 平里作業所

続いて、三井住友建設株式会社 平里作業所の吉澤所長が、発注元である鉄道運輸機構と合同でアザスを活用した北海道新幹線の建設工事事例をご紹介下さいました。
アザスの導入経緯について吉澤所長は、「プロジェクト開始直後に重大な災害や事故につながりかねないヒヤリハット事案が発生し、発注元から『ルール順守という従来の方法(鞭)ではなく、”“飴”を使う安全管理はできないか?』という問題提起を受け、新しい方法を模索していました」。また、アザス活用方法としては、「現場で模範的な行動をおこなった作業員に、職員からアザスポイントを付与する」ことを基本とし、「ナイスアクションの内容を定期的に変更し、マンネリ化を防いでいます」。さらに「毎月の安全大会で獲得ポイントが最も高かった作業員さんを表彰している」とのことでした。
アザス導入の成果については、「作業員と職員のコミュニケーション機会が増加し、安全意識も向上、より良い現場づくりにつながった」ことや、「出来形検査で、アザスを活用した安全管理等が創意工夫として評価され加点となった」こと、「無事故無災害30万時間達成で発注元から表彰された」ことなどをシェアしていただきました。
現場職員だけでなく、発注元のお客様も率先してアザスポイントの付与をおこなうなど、現場が一体となってアザスを活用していた、というエピソードが印象的でした。
5.ライトニングトーク――アザス運用で頑張っていることをシェアしよう――
休憩をはさんでリフレッシュ後、「ライトニングトーク」をおこないました。ご登壇いただいた7人の方々に、アザスにまつわる日頃の工夫や気づきを思い思いに語っていただき、最後に参加者による投票で、アザス大賞を決定しました。

ライトニングトークの初代アザス大賞を射止めたのは、「アザスによく似た“ドラえもんの秘密道具“が存在する!」という衝撃の事実をシェアしてくださったレンタルのニッケンの蔵間太郎様でした。「いいことポイントカード」と呼ばれるその道具は、”いいことをするとポイントが貯まる”というアザスと同じ仕組みで、1999年に番組に登場。「いいことをすることで満足したのび太は、結局ポイントを景品と交換しなかった」という話のオチにかけて、「最終的には、アザスがなくても安全文化が広まる世の中になるのが理想ですね」と締めくくりました。
★ ほかにも、こんなお話をシェアしていただきました
【運用面での工夫や感想】
– ヒヤリハットを登録するとアザスを付与している。獲得ポイント上位10名を表彰し、さらにその中の年間優秀者を表彰。ポイント付与時に各作業員さんに良かった部分を直接伝える機会になっている。
– QRコードを読み取らなくてもポイントを付与できる追加機能がとても便利! 顔認証でポイント付与できる機能があれば嬉しい。
– 今年度からアザスを導入し1200人規模で運用中。徐々にアザスが浸透してきて、景品として用意したオリジナルグッズが大好評で完売した。
– 作業員・職員ともに口をそろえて「アザスをやってよかった」と言ってくれている。運営上の課題はまだ色々とあるが、他社の事例も参考にしながら今後も取り組んでいきたい。
【開発者からは…】
– アザス開発者の立場として現場にも足を運び、現場の声を毎月のシステムアップデートで反映させてきた。現場と開発が分断されていないからこそできるスピード感と、設計の段階から現場の声を反映できる距離の近さこそアザスの強み。
【こんな提言も…】
– 世の中にはなんと50以上のさまざまなハラスメントが定義されている。「仕事は楽しんでこそ!」という考えをおしつけるのも、“エンハラ(エンジョイハラスメント)”にあたる難しい時代。アザスにハラスメント通報機能を付けるのも一案かも⁉
6.グループディスカッション:未来の現場の常識を変えるには!?
プログラムの最後は、グループディスカッション・ワークショップをおこないました。JMJ Assosiates Japan 代表の古河弘慈氏とダイス山口氏にモデレーターを務めていただき、次の2つのテーマについて各テーブルで自由な発想で意見を出し合いました。

- – 今の職場では当たり前だけど60年後には当たり前ではなくなっていること
- – コミュニケーションの観点で、今の職場では当たり前ではないけれど当たり前にしたいこと
未来の職場で当たり前にしたいコミュニケーションとして挙がったのは、「人を褒める、他分野の人と横のつながりができる、ファーストネームで呼び合って敬語を使わない、日々のおこないを表彰する仕組み、出社しなくても対面で会っている感覚が得られる仕組み、自分に合うコミュニケーションの取り方を選べる仕組み、子どもや親を同伴して現場に出勤できる仕組み」など。どの案からも、“職場の人間関係をより良くすることが自分の生活をより良くすることにつながる”という共通の思いが感じられました。

モデレーターの古河氏は、「階段と崖理論*」を例にとり、「階段ルートでは、安心・安全からスタートし、コミュニケーションで人とのつながりを感じながら自己肯定感を育むことで、目標を達成していく。ただ、自己肯定感は本人が利他行動を実践しないと育まれない。利他行動を起こすハードルを下げるツールがアザスだと感じている」と締めくくりました。
*階段と崖理論
自分を追い込むことで行動し結果を出そうとする「崖ルート」に対し、喜び・楽しさを軸に行動し1段ずつ階段を上るように気づいたら成果が出ている「階段ルート」を推奨する犬養ターボ氏の提唱する理論。
7.懇親会
プログラム終了後は、この日のために特注した「アザスビール」を片手に「アザース!!」の掛け声で乾杯し、懇親会のスタートです。


鎌倉野菜をたっぷり使った彩りも鮮やかなケータリングのお料理は、アザスビールとの相性も抜群。お酒やお料理を片手に、会話も弾みます。
ご参加いただいた皆様とアザススタッフで記念写真を撮影しました。掛け声はもちろん「アザース!」 
[お知らせ]機能追加&LINEグループ発足!
懇親会の中で、アザスの今後の新機能開発とLINEグループ発足をお知らせさせていただきました。
– 今後も新機能を開発していく。例えば、称賛の「アザス!」に対する返信として、感謝「チャス!(仮名称)」を送る機能を追加(してみたい)
– ユーザー様との接点を増やす施策のひとつとして、この秋、アザスLINEグループを始動。参加希望者はJGC Digitalのメンバーまで、ご連絡ください。
8.おわりに
当日は小雨降りしきる中の開催となりましたが、外の肌寒さを吹き飛ばすほどのアザスユーザー様の活気が溢れる会となりました。多く企業様にご参加いただき、ユーザー様同士やアザス関係者との交流を深めていただくことが出来ました。運営スタッフにとっても、ユーザーの皆様の生の声をお伺いし、新たな気付きを得る素晴らしい機会となりました。ご参加いただきました皆様に、あらためて御礼申し上げます。
今後も、ユーザーの皆様とご一緒できることをスタッフ一同、心より楽しみにしております。アザス!

食事 : Canamar Instagram
ビール : こまいぬブルワリー
※「アザス」は日揮ホールディングス株式会社の登録商標です。
JGC Digital株式会社
(会社Webサイト)
日揮グループの新規事業をITでサポートする役割として、2022年11月30日に設立。「アザス」を運営。